壁のポスター
家をリフォームし、ここの壁に絵かポスターを飾ろう、
と、ずっと思っていた。
どんな絵がいいだろう、と、ずっと考えていた。
内緒にしていたが、実は私は美術館などに行くのが好きだ。
上野の美術館にも時々行くし、
ドライブがてら伊豆に行けば、池田20世紀美術館に行くし、
軽井沢に行けば、セゾン現代美術館に立ち寄る。
8年前にMOT(東京都現代美術館)で
ジャスパー・ジョーンズの回顧展があったときなど、
会期中、3度も足を運んでしまった。
人には意外な一面がある、と言うことだ。
美術館に行くときは、大抵が1人である。
妻は美術館に行くとほぼ100%の確率で眠くなるし、
かといって、妻以外に私と美術館に行ってくれるようなつきあいの女はいない。
男とは絶対に一緒に行かない。
美術館は1人で行くか、女と行くところだからだ。
誰が決めた? 私である。理由などない。
と言うわけで、新しい部屋の壁に飾る絵である。
絵が好き、美術館に行くのが好き、といっても、何でも好きかというとそうでもない。
難しい美術用語などは皆目知らないが、ルノアールとかモネとか、
そういう高尚な感じのするものは私の好みではない。
かといって、ゴッホとかピカソとか誰でも知っている画家の絵も今ひとつしっくり来ない。
何が好きかというと、現代アートとか言うヤツである。
もともとアンディ・ウォーホルが好きで、ポップアートを見るようになったが、
ポップアート、というものも案外俗っぽいところがあり、好き嫌いが激しい。
リキテンシュタインとかキース・ヘリングなど、アメリカを代表するポップアーティストは
有名になりすぎて、私のひねくれた性分にはどうも合わない。
アンディ・ウォーホルも、最近ではあまり・・・という感じだった。
では何がお気に入りなのかと言うと、ジャスパー・ジョーンズである。
回顧展に3度も足を運んだことからも、入れ込み様は分かると思う。
だから、壁に飾る絵は私の中ではジャスパー・ジョーンズと決めていたが、
実際に部屋の雰囲気などと併せて考えると、どうもしっくり来るものが無い。
我が家の壁とジャスパー・ジョーンズの絵は相性がよろしくないのだ。
では次に好きなデビッド・ホックニーは?・・・あまり合わない。
エドワード・ホッパーは?・・・絵としてはいいのだが、やはり壁との相性が悪い。
カンディンスキーは?・・・ん~~、まあまあかな・・・
どうも納得できる絵が見つからない。
いっそのことフォトグラファーの斬新な写真、なんて言うのも考えたが、
インパクトが強すぎる気がして即座に却下。
半分やけくそでアンディ・ウォーホルを見てみると、
これがしっくりと来るのだ。
どうも我が家の壁はウォーホルが好きらしい。
と言うことで、結局決まったのがウォーホルのカモフラージュ(写真)である。
実際に壁に掛けてみると、これしかない、というくらいピッタリだ。
まあ、ウォーホルが嫌いというわけではないし、
私が絵画に目覚めたきっかけを与えてくれたのも彼だし、
大好きなニューヨークで活躍した人だし、いいか。
良いも悪いもない。もう絵は壁に掛かっているのだ。
結局のところ、やはりウォーホルは偉大なクリエイター、と言うことか。
どうでもいいが。
(2005/6/30)
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